18問を解いた人には、もう中身が見えています。このページは、解かない人のための入り口です。
下はどれも一つの選択です。代償も一緒に書きました。いいことしか書いていないものは、判断の材料になりません。
世の中の同種の診断が測っているのは四つです。消費の癖、貯蓄の癖、リスク許容度、お金への不安。行動と感情なので、出てくるのは「自分がどれくらい緊張しているか」。
カネ相が測るのは、四つの対立です。何をもって安全とするか。自分の上限はどこから来るか。時間の感覚がどこまで伸びるか。規律はどこから来るか。この四つは、同じ一つのお金をめぐって二人が一晩じゅう言い争える場所であって、アンケートで自己申告できるものじゃない。
先に中身があって、殻はあとから作りました。バーベル戦略と長期保有をめぐる三回の議論から九つの結論が出て、そのあとで「読み切ってもらえる形」を逆算しています。
既存の尺度が使えないので、18問は全部ゼロから書きました。第4稿まで行っています。それとこの四つの軸には、引用できる学術的な信頼性の数字がありません。代わりにモデル間の回答一致率を使っていますが、同じものではないです。
カードに載っている一文は、その型の人が自分の行動につけている言い訳を、そのまま引用したものです。
「あれは全ツッパじゃない。布陣だ。」
「私」が入ると台詞になって、読者は一歩下がって観客になります。「あなた」が入るとナレーションの裁きになって、読者はその場で身構える。どちらも入れないと、読んだ半秒後に「これ自分が言ってるやつだ」と気づきます。棘が隠れているのは、言い訳と実際の行動のズレのほうです。
16本のうち何本かは、これで七、八回書き直しました。人称を入れればもっと刺さったはずの案も、何本か捨てています。
二回やらかしてから学びました。
投資助言をしない、が禁じているのは、プロダクトが読者に向けて出す命令形です。それを設問の中の動詞にまで広げてしまって、「売る」も「買う」も書けなくなり、婉曲表現を自作しました。ある版では「放出する」と書いていて、日常語だとそれは融資に聞こえます。専門用語より読めない。
判定はもっと単純でした。文の主語を見ればいい。プロダクトが「あなたは売るべきだ」と言えば違反、設問が「あなたは売りますか」と訊くのは違反じゃない。
文案を二周やり直しました。一時期、設問がなぞなぞになっていた。残ったのは使い回せる判定基準がひとつと、過剰な回避は安全側に倒しているのではなく、コストを読者に付け替えているだけだという話です。
結果はURLのハッシュより後ろにしか存在しません。サーバーからは永久に見えない。アカウントなし、cookieなし、サードパーティの計測なし、回答中のリクエストはゼロ。設問は全部が仮定の状況で、収入も資産も訊きません。
これはタダじゃないです。
この三つは分かったうえで受け入れました。
上の三つがそれです。いいことしか書いていないプライバシーの説明は、たいてい詰め切れていません。
要望自体は正しいです。読み終わってタブを閉じたら、何も残らない。
ただPDFはその答えじゃなかった。ブラウザ側で日本語のPDFを作るにはCJKフォントを埋め込むことになって、フルセットで5〜15MB。iOSだとPDFは「ファイル」に落ちますが、人が見返すのは写真アプリのほうです。それにレポート全文は1,174字しかなくて、ページ分割された文書を必要とする量じゃない。
長い画像にしました。カード、一言、超能力、死に方の三段、最後の「持ち帰れる問い」、それと自分のその一枚に戻れるQRコード。写真アプリに入れておけば、半年後にスクロールしていて出てきたとき、読み取れば戻ってこられます。
本当に印刷して貼りたい人には、いまいい道がありません。それは後回しにしました。
公開前に確かめたいことがありました。設問が出す型は、その人の元の姿と合っているのか。
やり方は、二つのモデルに人物設定を三十本ずつ書かせて、それぞれがその人物として18問を解く。結果がどこに落ちるかを見る。
一回目、対角の一致は65%。使えそうに見えました。
あとで気づいたのは、その人物設定を自分が書いていたことです。「慎重な人」を書くとき、自分はごく自然に「お金に名前がついている」みたいな細部も一緒に書いていた。それはまさに検証したかった結論のほうでした。循環論法です。答えが先に入力に入っていた。
二回目はクロスにしました。二つのモデルが互いの書いた人物設定を解く。書いた側と解く側が別人になります。対角は55%まで落ちて、同時に二つのモデルの食い違いが24ポイントから10ポイントまで縮まりました。
数字が下がることと食い違いが縮むことが同時に起きるのは、循環論法が外れたサインです。
ただのノイズなら、食い違いは一緒には縮まない。
一周多く回しました。結論は「なかなか良い」から「ぎりぎり及第」になった。後者のほうが本当です。
公開後、互いに連絡を取らない四つの読者視点に、全体を通してもらいました。そのうち一つは、現実の条件下での失敗だけを見る役です。一件上がってきたので、自分で測り直しました。
360×570の画面、つまり三年前のミドルレンジのAndroidがブラウザのツールバーを表示したあとの実際の可視高さで、18問中18問、二つ目の選択肢が折り返しの外にありました。第1問は一つ目の選択肢すら見えていない。
体験が少し落ちるという話ではなく、その機種ではプロダクトが使えないということです。直したあとは0件。
この手のことは目視の確認では見つかりません。スクリプトを書いて一段階ずつ測るしかない。見つかるのが遅いほど高くつくもので、これはだいぶ遅かった。
ここに書いた選択は、全部自分で決めました。
あとでひっくり返したものも含めて。
診断そのものは、いまのところ中国語版だけです。日本語版は準備中です。
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カネ相 · Vincent @vinentW789